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(本当は、当たり前の日々なんてなくて、他愛ない喧嘩ができるのが何よりも幸せなことで)
レインや教会本部、白服の事はまだわからないけど、きっとこれからも巻き込まれていくのだろう。そうなった時今の日々を楽しい思い出として思い出せるように・・・大事にしよう。
少ししんみりとしつつレイへの手紙を書き終えた。
「こんなもんか」
結構長くなってしまったがレイなら読んでくれるはず。でもこれ誰かに読んでもらうんだよな。変な事書いてないよな。一度見直しておくか。
と、そんなことを考えている時だった。
ドゴーン!!
ものすごい音が廊下の方からした。音から察するに何かが弾けとんだ感じ。
「まさかザク・・・寝相が悪くて部屋を破壊しはじめたか」
んなあほなと自己ツッコみしていると、ずだだだっと騒がしい足音と共に書斎の扉が蹴り開けられた。これまたすごい音。リリを起こしていないか不安になった。
「ルトおお!!!」
やはり、音の原因はザクのようだ。血相を変えて俺の元へ飛んできた。
「なんだよ、今何時だと思って・・・」
「ルト!!起きたら横にいねえし焦ったんだぞ!!家出したかと思った・・!!」
「は?家出?」
「今回ちょっと無理させたし・・?悪魔の姿でやったから嫌われたかな~~って不安になりまして」
ちらりと様子を窺うようにこちらを見てくる。俺はため息をついて首を振った。
「そんな事でお前に黙って家出なんてするわけないだろ。無視はするかもだけど」
「ほんとか~~~!いや、無視もつれえけど、いなくなられるよりはマシ?百倍マシ!」
「そうかよかったな(棒読み)ほら・・・もうわかっただろ、部屋に戻って寝ろよ」
「んあ~?ルトは寝ないのか?」
不思議そうにしていたが、俺の手元を見て「ああ」と頷いた。
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