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取り分け終えてレンジに入れてある朝食を、ボタンひとつであたためながら、スーツをハンガーにかける。
今日はテレビを観ていないんだな、と思い、ドアをノックしてから部屋を訪ねた。
「ただいまー?」
カーテンを閉め切った部屋は薄暗く、ベッドの上はこんもりと膨らんでいる。サイドテーブル代わりの横にしたカラーボックスの上には、500mlペットボトルの水、鎮痛薬、個包装の減塩クラッカー。その他もろもろ。
俺の中では病人セットと呼んでいるそれらが並んでおり、その他の組み合わせからも生理痛でダウンしていることがわかった。こういうときはそっとしておくに限る。助けが必要なときはメールがくるからだ。
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