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「……ほぉぁぁ?」
360度見回しても、木々が鬱蒼としている。
「どこっ!?」
何百何千年って生きていると感じさせる巨木もチラホラわかる。
「すごいなぁ~なんか、圧倒される」
初めて見た目の前の巨木に嬉しい気持ちが湧くけど、底知れぬ恐ろしさも味わっている。
山以外だと海だ。
海の薫り、波の音、泳ぐのも楽しいんだけど、ふと海を見ていると怖く感じる。
誰にも言ったことはない。
って、こんなこと考えている場合じゃなかった。
「…誰か、いないよねぇ~」
突然、森の中にいることになっているが木々の隙間から町並みが見えるとか、小屋があるとかどっちが北で南でって方向がわかるはずもない。
「オレは、訳も分からずここで死んじゃうのか…」
取り敢えず、助けが来ないと分かる状況だから、足が疲れるまで歩き出そうと動き始めた。
デコボコガタガタ道。
舗道される以前に、人々の踏み跡が見付けられない。
なんの動物かは知らない足跡は所々あった。
すると、頭上で「ギャーギャー」って鳴き声。
……鳥?鳥なのか?
そして、オレはうっかり上を見上げ歩いた為に、足下は疎かに。
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