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デコボコガタガタ道で厚底靴。
「ぎゃーっ」
必然的に足首を捻り、転けた…。
「………………………グスッ」
メッチャ、イタイ!!
右足を特に打ちました、グスッ…。
立ち上がれません…慣れない(慣れたくない)靴で、慣れない道を歩くもんじゃないよね。
寝転んだまま、顎を挙げて両手の平を見れば、傷付き血が滲み出している。
洗いたい。そう言えば、喉も渇いたなぁ。
このままじゃ、腹も減っちゃうんじゃ?祭りを数分前にはしていて、ご飯を食べたからまだまだお腹は満たされているけど。
日もまだ葉っぱの隙間から差し込んでいて、明るい。オレンジではないから正午過ぎかと、左手首に付けていた時計を見た。
13時5分か。
オレは土から出てる根っこに腰掛ける。
転けた拍子に靴は両方脱げていた。
動くと痛いけど、動かないといけない。
何処かに辿り着くかもしれないし、動きたくなる気持ちは抑えないと!
「あ…」
白い靴下が土で薄汚れ、血が滲んでいた。
「…はぁー…」
靴を拾って、腰に巻き付いていた帯リボンを服から取り外して、靴に結ぶ。
バックがあれば…。
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