後半ロスタイムの悲劇

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ピーっと長い笛が鳴り、チームメイトは呆然とし、彼は芝のグラウンドをただただ見つめることしかできなかった。 ペナルティエリア内でのファールはこの時間帯では悲劇といっても過言ではなかった。スコアは1-1、延長戦に突入すると観客もベンチの選手も監督も全員が思っていた。しかしキャプテンである彼が相手の選手にシュートを打たれると思い体を当てに行くと相手の選手は大げさに転がった。 ファールはないと味方の選手は言った。しかし主審は笛をならした。みんな主審に抗議をしにいったが聞く耳も持たず。彼に一発レッドカードを出した。相手の監督は喜びを隠せないようでガッツポーズをし、うろうろしている。観客のブーイングは止まらないが相手チームの応援もあるため怒りと喜びが入り交じっているような状態だった。相手のPKもゴールキーパーの逆をついてゴールネットを揺らした。そんな試合から一週間が経ったある日キャプテンである彼がサッカー部の部室で首吊り自殺をしていた。
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