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(スカート捲れねーかな)
紅葉並木の道で、颯太はすれ違った美人の後ろ姿を見ながら邪な願いを心に浮かべた。
犬に引っ張られた可憐な飼い主は横の公園に入っていった。
(暇だしな……)
颯太は、公園に入ると真鍮のベンチに腰を下ろし家で飲むはずだった缶ココアの熱いプルタブを開けた。
(サイテー……)
秀子は愛犬のハッセーとじゃれあい秋晴れのような笑顔を浮かべていたが、心の空模様はどしゃ降りの雷雨だった。
(颯ちゃん、あたしのこと忘れているのかな?)
(さっきからスカートばっかり凝視すんなエロ助!)
2つ一辺に考えながら表情に笑顔を貼り付ける彼女は、相当器用だと思う。
後日、改めて再会の際には一発殴ろうと彼女は決意した。
二人の恋が始まるのはもう少し先の予定です。
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