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「ねー、お腹すいた。錦の手作りの何かがいいー。やっぱ肉かなーサラダもつけてね」
とか言って煩いので、帰り際、スーパーにも寄った。
マンションに帰宅して、ステーキ肉を焼いていると、
インターフォンが鳴る音がして、テレビ視聴で忙しい姉は勿論動く気配もないので俺が出た。
『錦ー?あたしー』
「……!?」
『とりあえず、外寒いからさぁ、早く開けてー』
また厄介な人物が来た、と正直思う。
訪ねてきたのは、見るからに高そうなコートを羽織った女性。
「錦ー、身体冷えたー、あったかい紅茶が欲しいー」
「紅茶ぁ??」
いきなり押しかけてきて、何贅沢な事を言っているんだぁ?と苛立っていたら、
「私はシャンパン。ヴーヴなクリコちゃん」
「……なっ!?」
もう一人、似た顔の派手な女が居た。
「二人して何なんだよ、急に!?」
「あ~…っ!女物の靴がある!だから、そんなに焦ってんのか!?」
リビングでくつろぎまくっている姉の靴を発見するなり、二人とも靴を脱いで勝手に上がってくる。
「おい!靴ぐらい揃えろ!」
「「それよりもルブタン女の顔見る方が先だしっ!!」」
ハモリバッチリで部屋の中へ。
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