第1章

5/13
前へ
/13ページ
次へ
だとしても彼と友人になりたいという気持ちは消えない。それほど彼の魅力は強いのだ。 けれども、こうなってしまっては友人なんて絶対になれないだろう。 その日の帰り、校門を出たところで課題のワークを机に入れたままにしていたことを思い出した。 少し面倒だが、教科担任がそういうのに厳しいから取りに行くことにした。 教室に入って直ぐが僕の席だ。引き出しを覗けば、手前にワークはあった。 「よし、これでいい…、えっ!」 ふと、顔を上げると対角線に彼がいた。入ったときには全く気付かなかった。 「やぁ」 彼はにっこりと笑う。そして、僕の頭が痛くなる。 .
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加