第1章

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「確か、電磁波が駄目ってやつだったよな?つまり、俺が近くに行くのか駄目なのか?」 その言葉に頷く。彼は『電磁波過敏症』だけで理解してくれたようだ。 「ははっ、何だよそれ!俺がサイボーグとでも言いたいのかよ」 笑いながら、そんな冗談を言う。 「ぼ、僕もそれだったら嬉しいな」 取り敢えず、彼の冗談に乗ってみた。でも、これは僕の本心でもあった。もし彼がサイボーグなら、まだ諦めがつく。 「それは残念だったな。俺は一応、人間だしな。そうかそうか、これで君だけが俺に近付かなかったのが理解出来た…」 顔を上げた時には彼が本当に黒田拓也なのか分からなかった。 .
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