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「何が冗談なんだ?君も気付いてるだろ?」
にやにやと笑って言った言葉を否定出来ない。この人が現れてからあんなに痛かった頭が嘘のように冴えてしまっている。
だから、走り高跳びの時もあの人が飛んでいないのに皆が誉めていたことや、テストで満点を取って、ほくそ笑んでいたことも、他の全て、黒田拓也がしたことがこの人のことになっている。
「俺は天才なんだ。これは本当のこと。だけど、こんな見た目じゃ誰も認めなかった。だから、人の認識を変えることにしたんだ」
一度止め、にやっと笑う。
「脳にも電気活動がある。それを外部からの電波で、目に入る情報を塗り替えた。範囲が狭かったり、電子媒体には効果がなかったり、これにも欠点は多いけどね」
スマートフォンを見せてくる。話は難しいが、つまり、自分を変えずに他人を変えた。そして、僕の頭痛の原因がそれだと言うことだ。
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