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えっ……?
いきなり現実に引き戻された私は、小さく身を起して彼を見返す。
だが、もちろん彼が言っているのは、
私の実家への新年の挨拶だということは分かる。
だから私は、小さくかぶりを振り返した。
「うぅん。別に、そんなのは平気だけど」
実際、実の娘である私が帰省しない年も何度もあったし、
両親も、そういう事にあまりこだわる人達でもない。
それよりも私には、
相変わらずではあっても、今の彼の唐突な話題の真意が図りかねた。
だから、率直にそれが言葉になる。
「衛、どっか行きたい所でもあるの?」
うん……。
しかし、なぜか私の目の前で彼の視線が小さく落ちていく。
そして目線だけを私に戻して、ちょっと伺うように聞いてきた。
「あのさ、良ければハワイに行かない?」
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