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「あが!はな、ほ!!?」
刹「もう話しかけないでね。僕はご飯食べるから」
「~~ッ!!暴力振るうなんて酷いことするなよ!!」
刹「……………」
離せと言われたから離した
無駄な暴力はしない。それは真琴にも、ご両親にもよく言われた
殴ったわけじゃないけど、相手が暴力と捉えたのならそれは立派な暴力だ
でも僕は、この人に謝ろうと思えなくなった
刹「……もういい」
僕はあまり人を嫌うことはないけど、まともな話もできない相手と話す気はないわけで
一番に、真琴を悪く言う人は好きになれない
掴みかかってきそうな彼に対し、何の気力も湧かなくなった僕は、真琴が来るのを待つしか出来ないかな
「謝れ!!そして北条さんをここに連れてきてよ!!!」
刹「……いい加減に「リク!!!」…誰?」
座った僕にまだ話しかけようとする彼に口を開いた瞬間、被るように声が聞こえてきました
………誰だろう?
此方に駆け寄ってくる彼女を見れば、その横に真琴の姿が見えた
なるほど、キキさん?って人かな
真「お待たせ。私も食べるからパネルを貸してほしい」
刹「………真琴ぉ」
真「はい真琴です…え、ちょっと何その顔」
今までの流れが全くなかったかのように座ってきた真琴は、僕の顔を見た後頭を撫でてきました
………あ、落ち着いた
「キキ!大丈夫だった!?…目が赤いけど、泣いたの?」
「大丈夫よリク。ちゃんと話し合ったから…」
「……女の子を泣かせるなんて、何してるんだ!?」
真「うな重あるの!?わたしうなじゅー!!!!」
ル「……聞いてやれよ」
パネルを見ながら楽しそうにする真琴は、彼が見えてないようです
僕もスルーすればよかったのかな?
どちらにせよ、真琴がきたおかげで刹那の心は落ち着いていったようでした
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