強さと変態度は比例する

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持っていた林檎を包み込み、次に開かれた時…その林檎は元の丸いものへと戻っていた そこだけ時間を戻したんだろう 真琴はそれを回しながら、人差し指に乗せている 真「林檎は赤いけど、中身は赤くない。それは事実であるけれど…自分の目で見て初めてわかることじゃない?」 何を当然なことを言うんだと思うが、とりあえず相槌を打つ 聞く必要性は感じないが、この場で意味のない話はしないだろうから 真「人の噂でそれを知り、いざ自分で見て始めて本当だと知る。もちろん、赤いかもと思っても中身は薄黄色いものだよね?」 ル「……」 そりゃそうだろ馬鹿じゃねぇの って思うだろうけど、ぱっと浮かんだそれが思った以上にガキっぽかったから、何も言わずに目を逸らした 真琴は笑顔を浮かべたまま、回していた林檎を掴み取り…手の力だけで半分に割った 中はやはり、薄黄色いままだ 真「皆がこう言ってるから、これで間違いない。多数決論で考えればそれが普通だけど、思い込みが激しいとも取れる」 要は「あの人はこうだから」と10人中8人が言えば、人は多い方につくってことでしょう? 自分は見ていないのに、恰も見たように話し出して…当の本人さえ自分はこういう人間だと思い始める ペラペラと語り続けていた真琴の話で、そろそろ理解が追いついてきた 回りくどいというか、本気で面倒なやり方を繰り出してきたな ル「…お前が言いたいのは、俺がわかんねぇんじゃなく、わからねぇフリをしてるっつーことだろ」 わかんないと思っているから、本当にわからなくなっているだけ ちゃんと自分の目で見て、考えれば…本当は簡単なことなんだって、きっと言いてぇんだろうな 真「え?いや、だから林檎の中身も赤いって思い込めば赤く見えるようになるのかなと」 ル「…え、なに?お前あの流れで唐突に林檎に興味向いたの?んなわけねぇだろ」 真「いや、なんか気になって………あ、そうだよね。わからないふりしてるんだよね!!知ってたよ」 今更合わせてくんのやめろ しかも超絶適当じゃねぇか 噛み合っているようで一切噛み合っていなかった話の末、ルイスは大きなため息を吐いた わかった、こいつに関してまともに捉えることを…今後一切やめよう
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