第1章

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 僕はいきつけのコンビニに今日も足を運んだ。そう、彼女の姿を見たいがために。その子の名字は「はせがわ」という。直接、訊いたわけじゃないが制服の胸の辺りについているプレートにそうかいてあるからわかるだけの話だが。はせがわさんはいつもニコニコと笑顔で、それはそれはとてつもなく僕にとっては可愛らしい存在だ。しかも、はつらつとしていてはち切れんばかりの若さをかもしだしている。清潔感もたっぷりだ。そして、最近に至っては、あいさつを交わす程度にまで彼女との距離は縮まっていた。そんな、超かわいいはせがわさんを僕は意外な場所で見つけてしまうことになるとは知る由もなかった。 ある夜のこと。僕はせがわさんのいない時間帯にそのコンビニに行って、弁当とコーヒーを買って近くの公園に向かった。そこの木の茂みに半分ほど覆われているベンチに座った。僕はたまに来ては、この茂みの中にある涼しいベンチでくつろいでいた。袋から買った物を取り出し食べようとした時だ。 「うーん…」ブリリ…、というどこかで聞いたことがあるような音。なにやら異臭もしてきたので慌てて後ろの茂みを見た。誰もいない…。この奥から臭いはしてくる。僕は思い切って奥へと行ってみた。すると……。 例の彼女、はせがわさんがジーパンと下着を下げ、なんと用を済ましているではないか……!!それも、大の方…。僕は、見ていられなくなりその場から走って逃げた…。向こうは僕の存在に気付いていない様子。その光景は僕の気持ちを幻滅させた……。あのはせがわさんがなぜ、あんなところで…。本人に訊くわけにもいかない。きっと、我慢出来なかったんんだろう、そう自分に何度も言い聞かせたが無理だった。このギャップはありえない…。僕は自然とそのコンビニに行かなくなった。
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