欠点

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「いいんですか?」 「うん」 渡された、 スティック状の乾燥パインを差し出してみる。 ふんふんとちょっと警戒気味に においを嗅いでいたうーたんだけど、 すぐに出てくるともぐもぐと食べ出した。 「やだ、凄い可愛い!」 「だろ?あたま撫でてやって」 そーっとあたまを撫でるともふもふだった。 もふもふの生き物が もぐもぐおやつを食べてるのって、 堪らんですよ! ああ、斉藤さんの気持ちがわからなくもない。 「うーたん、可愛いですね」 ケーキを食べながら私の口から出たのは、 いつもの社交辞令ではなく心からの言葉。 だってほんとに可愛いんだもん。 「だろ。 ……うん、でも、 ……うーたんと遊んでるときの 朝比奈さんの方が、その……可愛い」
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