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「すみません!お待たせしました」
「オル、あんまり急がなくてよかっ…」
「白月さん?」
白月さんがこちらを向くとそのまま固まってしまいました。なにかおかしなところがあったんでしょうか…
一応、この前いただいたサンダルに合うように淡い黄色のワンピースと白いカーディガンを羽織っている、という格好なんですが…
ちなみに髪の毛は先程シーラさんにハーフアップにしていただいて、後ろにかんざし型の鬼灯を挿しています
「いや、その…可愛い、似合ってるよ」
「あ、えっと、ありがとうございます…」
改めて褒められると少し気恥しいですね…というか、客観的に見たら付き合いたてのカップルの初デートですね、これ
「えっと、行きましょうか」
「そうだね…で、どこに行くの?」
「つ、着いてからのお楽しみです。行きますよ!」
「あ、え、ちょ、オル!」
言葉にするのはなにか恥ずかしかったので白月さんの手を掴んで引っ張るように歩き出しました
街に出るとやはり、色んな人にチラチラ見られます。普通にしてれば白月さんかっこいいですもんね
“ねえ、あの2人ってカップルなのかな?”
“えー…釣り合わないでしょーあの子鬼子じゃん”
“ホントだ!あの男の人可哀想だね”
耳はいい方なので、色々聞きたくないことも聞こえてきますね。やはり、誘わない方が良かったですかね…
「おーるっ」
「はい?」
白月さんに呼ばれたので顔を上げるとそのまま口付けされました。…ひ、人前だと恥ずかしいですね、これ
「気にしなくていいんだよ?オルはオルなんだからさ」
「…そうですね、ありがとうございます」
やっぱりこのおまじない効きますね。少し恥ずかしいですが…
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