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草木も生えていない荒野。そこに似つかわしくない歓喜の声をあげる金の髪をした男がいた
「やった!ついに、ついに魔王を倒したぞ!」
金髪の男の足下にはすでに死んでいるであろう二本の角を生やした地濡れの男が倒れている
「ふふっ、あはははははははは!!!」
金髪の男は突然笑い出したかと思うと足下の魔王の頭を踏みつける
「これで国に帰れば僕は英雄だ!女の子達は僕の嫁になりたがる!最高だ!」
男は手に持った剣で魔王の角を切り落とす
「証拠を持っていかないと誰も信用しないだろうからな。これは貰っていくよ」
男は角を拾うとこれからのことでも考えているのか下卑た笑みを浮かべたまま荒野を去っていった
これは誰も知らない真実の物語
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