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懐に飛び込んだ状態で思いっきり回し蹴りを放つ。続けて両端からもそれぞれ蹴りを放つ。
「っ……!」
堅い。蹴った私の方が反動で痛いくらい、こいつの体は堅い。
蹴ったにも関わらず体はビクともしない。まるで岩にでも蹴りを入れたみたいだ。
「あなた、弱すぎ。そこで寝てるゴミよりも劣等種ね」
「ゴミって言うなぁ!」
私は奴の顔面に向かってパンチを放った。しかし奴はそれを軽々と受け止める、私の体を投げ飛ばす。
それは分身の一つにあたり、消されてしまった。
すぐさま新しい分身を作り出し、奴に攻め込む。
「そのスキル、便利ね。使わせてもらうわ」
「なっ……!」
私は咄嗟に攻め込む手を止めた。分身の方も動きを止めた。目の前の光景に驚く。目を疑う。
奴の体が増える。3体に増える。分身する。
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