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「アタシの職業は『コピー師』なの。
触れた奴の職業のスキルをコピーする」
「っ……!」
つまり私のドッペルゲンガーのスキルをコピーしたって事か。
厄介ではある。でも。
「それ、扱うの難しいのよ」
ドッペルゲンガーのスキルを舐めるな。一朝一夕で使えるほど易しいスキルではない。
ドッペルゲンガーの分身は全て自分の意志で動かさないといけない。
つまり一つの脳で3人分の体を動かさないといけない。ゲーム機のコントローラーを3つ同時に操るような物だ。
慣れなければ歩かせる事すら難しい。分身の方に集中すると本体が疎かになる。逆もまた然り。
私はこれを使いこなすのに何日も何日も練習を繰り返した。
その場その場のコピー師ごときが真似できるような職業じゃない。
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