柴原純五郎2

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するとギルド名を入力する画面に移った。 「そこは『水の妖精』と入力して下さい」 言われた通り、水の妖精と入力。 その下の送信を押した。 「はい。これで完了です。 私が許可を出せば晴れてあなたは水の妖精のメンバーとなります。 これからよろしくお願いしますね」 ニコリと微笑む海鳴さん。 別に意識している訳ではないが、つい見とれてしまった。 妖精。彼女らしいギルドネームだな。 「ギルドのメンバーはみんな下の名前で呼びあっています。 純五郎さんもそうして下さいね」 すでに柴原さんから純五郎さんに呼び方が変わってる。 こういう所を見ると彼女も少なからず仮面を持っているのだろう。 部外者とギルドメンバーへの仮面。さりげなく今付け替えたんだろう。 おっとりしているようで思慮分別はしっかりしている。 「こちらこそよろしくお願いします。海鳴さーー」 「ミズエです」 「あ、はい。ミズエさん」 言ってるこっちが間違えちまった。 なんか小っ恥ずかしいな。この歳になってまだ女に照れる事があろうとは。 相手は俺よりもかなり歳下だろうというのに。
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