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「はい。納得しました」
今更だけど、少しだけ彼女の事を信じてもいい気がしてきた。
助けられたという時点で命の恩人みたいな物だから、信じないというのは無礼なのだが。
今の神頭さんの言葉を聞いて少しだけ親近感に似た感情が湧いた、気がする。
上手く言えないけど。
「僕からの質問はあと二つです。
ここはどこですか?」
「ここは宿屋よ。3階建ての建物で、私達がいるのは3階の一番奥の部屋。
一泊1万円で、食事は朝昼晩と運ばれてくるわ。
一階には情報エリアがあるわ」
ここはどこですか?という質問にここまで事細かに答えられる人間はそう多くないだろう。
頭の回転が早いんだな。
「ちなみに私の部屋は隣よ。お風呂はいつも20時に入っているから、襲うなら21時以降にしてくれると助かるわ」
「襲いませんよ」
一言二言、三言くらい余計だ。
しかもなんで冗談は常に男女ネタなんだ。
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