幸田吉喜2

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牢屋を出たらたまたま友達がいて、たまたま足を痛めていた僕は、その友人の世話になる事となった。 そしてたまたまその友人がとあるチームのメンバーで、話の流れで僕はそのチームに加入する事となった。 牢屋に送られなければこの友人には出会わなかっただろうし、足を痛そうに引きずっていなければ昔話をして終わりだっただろう。 そうなると結局、僕は総合的に言えばついているのか。 そうだ。もしかすると僕を捕縛した3人も、後に出てきた超強い奴にめっためたにされているかもしれない。 僕はさっさと捕まって牢屋に送られたから、そう考えればラッキーなんだ。 僕の幸運は尽きてなどいない。 殴って蹴られて閉じ込められて。 散々な始まり方だったけど、それも幸運を呼び寄せるのに必要な手順だったんだろう。
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