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私は理子。私は理子。
振る舞いは自然に。
「ねー、リコー。聞いてるー?」
「う、うん、聞いてるよ(に、にかっ)」
「でねー、間宮君ったらさー」
日曜日。
ショッピング後のティータイム。
今日は理子として参戦。
「面白いでしょー?」
「はは、おもしろーい」
自然に。自然に。
ここでばれてしまっては全てが台無しだ。
俺様の彼女。理想の学園生活。青春。
はっ、違った。
俺様じゃない。
今日は“私”だ。
ふるまいは自然に。女子らしく。
「ってことで、24日、いいよねー?」
「う、うん」
「じゃ、約束ね!夕方6時に表参道だよ!」
「え?なんだっけ?」
「だからー、来週の24日に表参道のイルミネーション!ダブルデートしようってはなしー。もう約束したからね!」
え?ダブルデート??
「あ、ごめん。私今日、塾で模試があるんだ。先出るね」
「ちょ、ちょっと待って」
「ちゃんと鈴木君、誘っといてよー」
「さ、沙耶!」
誘っといてって、ダブルデートはまずくないか??
沙耶と間宮と、理子と鈴木。
沙耶と俺と、私と鈴木!?
あかん。あかんて!
俺と私は私で俺や!!
パニック・・・!!!
・・ん?
まて、冷静になれ。
まだ間宮はデートの誘いを受けていない。
間に合うぞ。
断ればいいんだ。
何日だっけ?
えっと、24日。
24日?
12月、24日?
クリスマス、、、イヴ。
断れるかーい!!!
パニック・・・!!!
・・ん?
冷静になれ、俺。
間宮と理子。
間宮?
いるじゃないか、俺様と同等のスペックの間宮が一人。
はっはっは。
いざ、召喚、双子の弟!!!!
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