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加藤繭香。 彼女が求めているものはなんだろう? 刺激か?安らぎか? それとも、永遠の愛だろうか? 俺は何を与えれば彼女の欲望を埋めることができる? どんなことをすれば、 どんな夢を見せれば、 俺の世界へと永遠にとどまってくれるのだろうか。 「じゃあこうだ。 俺たち一人一人が女の欲望を満たせるような世界を創り上げる。 俺たちがワンパートずつ作っていくってことで」 「いいですね。足立君はどう思う?」 城崎さんが訪ねた。 彼はいつも最後に俺に意見をきく。 一番下だからというより、SSでの演出家として、 そしてこの業界のキャリアが一番短いから気を使ってくれているのは、ひしひしと感じていた。
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