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夏に近づいたころ、ショースペースに彼らが現れた。
重い扉が開き、揃いの真っ黒なつなぎを着た男たちが、ショースペースの中へと入ってきた。
「ちょ、響希、あいつらなに?」
と、突然現れた黒づくめの集団に慄くテクニカルの白石が、俺の肩を慌てた様子で叩いた。
照明器具をいじっていた、その手を止める。
「あれってうちのダンサーではないよな。
それにまだダンサーが稽古にやってくる時間ではないし、部外者なら警備呼ぶか?」
いぶかし気に白石は男たちへと顎先を向けている。
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