★7★

9/15
前へ
/40ページ
次へ
★ 夏に近づいたころ、ショースペースに彼らが現れた。 重い扉が開き、揃いの真っ黒なつなぎを着た男たちが、ショースペースの中へと入ってきた。 「ちょ、響希、あいつらなに?」 と、突然現れた黒づくめの集団に慄くテクニカルの白石が、俺の肩を慌てた様子で叩いた。 照明器具をいじっていた、その手を止める。 「あれってうちのダンサーではないよな。 それにまだダンサーが稽古にやってくる時間ではないし、部外者なら警備呼ぶか?」 いぶかし気に白石は男たちへと顎先を向けている。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

169人が本棚に入れています
本棚に追加