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まだ朝も早いせいか、彼のいなくなった公園には、俺と響の二人だけになっていた。
ただ、風が遊具を揺らす音だけが響く。
昼間には子供たちで賑やかな場所になるんだろうけど…なんだかね
「こんなに静かだと、世界に二人だけみたいじゃない?」
「なにそれ!ばっかじゃねー?」
まるで別世界にでも来てしまったような…
変かな?こう言う考え方って。
「照れちゃって、かわいい」
「なんで俺が照れるんだよ!!」
「じゃぁそういう事にして」
「じゃぁってなんだよ」
「これからどうする?」
一日だけ一緒にいる。
それだけの存在だったはずなのに、今ではこれからを考えている。
それがなんだかむず痒くなって空を仰ぐ。
「明日研究所に行くってことは今日は?」
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