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骨を体内に取り込んだところで、ただ消化されるだけで、どうなるわけでもない。
それでもシオンの魂と共にいられるような気がして、そうせずにはいられなかった。
我が子の骨を食すなんて、正気の沙汰とは思えない。
いや、もしかしたら私は、とっくに狂っていたのかもしれない。
粉々になった骨をゴクリと嚥下して間もなく、今度は虚無感が込み上げてきて、瞳からこぼれ落ちた。
頬に幾筋も伝うそれを無視して、墓穴に素手で土をかぶせていく。
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