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夏休みになって、「みか」には1ヶ月以上あえなくなる
はずだったんだけど、ある出来事があって結構夏休みの最初の頃に
会うことになった。
・・・偶然だよ、狙ってないからな。
その日は街で買い物をしていた。
洋服買って、靴を見に行こうと路地を曲がった時に
中学生ぐらいの女の子がちょっと時代遅れのヤンキー女子2人に
絡まれていた。
勇気を出して助けようと声をかけようとしたら
ヤンキーに先に見つかって、お得意の「ナンジャ!ワレ!」みたいなこと叫んでた。
暑くてイライラしていたから、カチンときてヤンキーに近寄ろうとしたら
俺の横を風が吹き抜けた。長い黒髪をたなびかして。
・・・かっこよかったなぁ、あの速さ!
「みか」だった。
ヤンキーの前に仁王立ち。
イキがって絡んでくるヤンキーにゆっくり右手をあげてパーを見せた。
ヤンキーがキョトンとしていたら、パンパーン!と往復ビンタ!
ヤンキーはあっけにとられてへたり込んだ。
「みか」はヤンキーに向かって
「女の子がそんな言葉使っちゃダメ。嫌われるよ。」
「ごめんね、叩いちゃって。私空手やってるから力強いの。」
そうしたらヤンキーはペコって頭下げて逃げて行った。
絡まれた女の子にお礼言われて振り返った時に俺に気がついた。
「!」
驚いたと同時に
「みか」は顔真っ赤になっていた。
・・・あの顔は今だに覚えてるぞ、見せてやりたいよ。
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