第1章

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で・・・ と言いかけたところで、顔の横をヒュンっと音を立てて 通り過ぎた。 振り返ると壁にフォークがしっかり刺さってる。 壁に少しの亀裂も見える。 「パパ~何を葵に話しているの~?」 あのトーンはヤバイ時のトーンだ。 あの夏のヤンキーに話していた時のトーンだ。 「な、な、なにも話してないよぉ。ちょっと昔話していただけだよぉ、ママ」 もう一本フォークを握っているのが見えた。 ・・・この続きはまた今度な葵。 葵はキャッキャッ笑っている。
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