第1章

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私はどうしても、同性愛者を滅ぼしたいと思った。奴らは人間の姿をした蛾。存在するだけで不快感を覚える。 確かに、虫けら共の狩りには障害がある。 一つは、世論が同性愛を認めつつあること。 二つは、遺族や友人たちからの憎しみ。 三つは、警察の追求。 しかし、私は決して、決して、あきらめない。やることだけのことはやってみよう。 誰もいない場所で、黙ったまま獲物に近付き、相手の命を奪う。 結果はこうだ。 同性愛者達は、見えない犯人を恐れるようになった。遺族や警察は、加害者を捜そうとしたが上手くいかない。吸血鬼である私を逮捕して。出来るものならね。 人間の命を奪っても、罪悪感なんてない。それで飯を食べ、生きている。
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