第2章  夢なら覚めて

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だが、そんな事は目に入っていないのか、見なかったことにしたのか。 「じゃあ、行こうか」 爽やかに言われ、零れ出かけた溜息を呑み込んだ。 しかし、これは決して「デート」なるものではない。 これは、れっきとしたお礼。 しかも、あくまでも彼のリクエストに従ったものだ。 そして連れて行かれた先は、駅から10分ほど歩いた場所で、 小さな行列の出来た、ガレットのお店。 しかし、一瞬、彼と「ガレット」なる女子的洒落たメニューが 結びつかなかった。
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