第3章  何の勘違い?

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しかし、ひと気のなくなったオフィスに戻ると、 ふと冷静さが戻ってくる。 嫌なら、断ればいいんじゃない? しかしその横から、もう一人の自分がせせら笑う。 あの結城くんが、断っただけで空気読むと思う? そう。 スーツの皺のことを考えたり、 二日酔いの薬と一緒にスポーツ飲料を調達してくれる 細やかさの反面、肝心な何かを抜け落とす。 それが、彼という人だ。
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