第1章  まさかの朝

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彼の名は、結城(ユウキ) (マモル)。 少し赤味がかった髪と、日本人にしては明るい瞳。 微笑む顔は、黙っているとなかなかのイケメン。 その上、少なくとも私よりも頭一つ以上背が高い、帰国子女。 しかし、クラスメイトだった頃から、ちょっと変人。 いや、没頭する興味の対象以外には、押しなべて影が薄い。 いわゆる、ちょっと残念な男なのだ。 そして、クラスメイトから弾き出されるでもなく、 かといって、自ら輪の中に入るでもなく、 いつもこうして、どこか微笑ましげに仲間の様子を見ている人だった。
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