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幸せ
どのくらい、この暗闇にいたのか、もうわからなくなってきた。 3
それに、時間が過ぎていく毎に、どんどんと、あの変な感触のしているやつが、自分に迫ってくる。
何処からか声がしても、足をバタバタさせるのも難しいくらいきつい。
あっそうそう、そういえば、あの声最初意味が分からなくて、理解できなかったけど、
最近少しだけ分かる様になったんだ。
「トニー!!@@&\-/&3.-#<_?!」
ん?何かあったのかな?なんか叫んでるけど……。
あれれれ、気のせいかな、私の周りにあるやつが、ドンドン狭くなってる?
ちょっと!!ただでさえきついのに、これ以上は無理だろ!!
バシャバシャ!!!
あっれーーー何か周りの水みたいのが殆ど無くなった。
………どうしよう、すっごく苦しくなってきた。
「痛い!!$$\_#%£!!」
「&\@->\_~*#?<!!」
??side
私はリオン、リオン・アルスト。
2年前に最愛の人で、異世界語の研究者である、トニー・アルストと結婚をした。
そして、ずっと夢だった子供を授かることができた。トニーは、とっても喜んでくれた。
2年で子供ができるなんて、早い部類になるみたい、だいたい4-5年位しないと、できにくいらしい。
そろそろ5ヶ月に入って、お腹も目立ってきてる。胎動も感じる筈なんだけど…。
たまに、あれ?動いたかな?って思う時があるんだけど、気のせいかな。
「ふー、ご飯もできたし、後はトニーを待つだけね。…少し座ってよ」
近くにあった椅子にゆっくり座り、最近癖になって自然と手をお腹におく。
ポコ
ん?
ポコポコ
「あっ!動いた!!」
「ただいまリオンどうかしたのか?」
丁度トニーも帰ってきた。
「あっおかえりなさいトニー。今ね、この子が動いたの。」
「え?!本当に?どれどれ………」
シーン
「……動かないよ?」
「え?嘘~おっかしいなおおい赤ちゃん動いてみてよ」
ポコポコポコポコ
「お!!本当だ元気だなハハハ。」
「本当にね」
自然と笑みがこぼれる。子供がいるだけで、こんなに幸せになれるのは、何でだろう。
「早く大きくなってね、あなたに会いたいわ」
元気に動くお腹に向かってそういった。
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