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サイコロの男、鈴木淳二からの質問に、ディスクの男は小さく鼻で笑う。
「知る必要があるのか……?このゲームに参加しているという事は最終的に俺かお前、最低でもどちらかは必ず死ぬ。1人になるまで戦い続けるんだからな。これから死ぬ奴の名前を記憶するなど、これ以上の無駄な事はない」
「ハッハハハ!」
男からの返答に淳二は高らかに笑い始める。
「ああ違いない。そうだな、野暮な質問だったな。お前はこれから俺の手で殺される……聞く必要なんてないか」
「…………」
笑い続ける淳二だったが、男のある行為でその笑いは止まる。
男は淳二に対して余裕そうに手招きをしていた。
「挑発か?」
「お喋りはあまり好きではないのでな。さっさと始めるぞ、……来い」
「……舐めてくれるじゃないか」
男の態度にカチンと来る淳二。
そしてサイコロを挟めた両手を勢い良く広げ始めた。
「良いぜ!そんじゃさっさとおっぱじめようか!」
淳二はそう声を上げた後、男の足元に向けて複数のサイコロを投げつける。
サイコロは男の足元で回転し、目を上に出して止まる。
2……6……4……6…………どれも偶数の目だった。
その結果を見て淳二は更に笑みを見せる。
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