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雲一つない青空。
散々と照る太陽の光。
そして、その下の数多くある住宅の1つ、そこで俺、水鏡 そら(みかがみ そら)は気持ちよく惰眠を貪っている。
……はずだった。
はず“だった” 過去形という事は、つまり今は寝てはいないということだ。
遡ること数分前。
―――
――
―
「くー…… ん……」
ガラッ。
「そらー? 寝てるの? 入ったよー」
ガララ……。 パタン。
寝てる相手に一方的に言い、一人の少女がそらの部屋に入ってきた。
「おーい。 早く起きなきゃ襲っちゃうよ?」
「うーん……」
ゆさゆさと、少女はそらの肩を揺するが、起きる気配はまったくない。
「もう…… しょうがないなぁー…… それじゃ私の熱いキスで起こしてア・ゲ・ル!」
そうほざいて少女は、そらの唇に自分の唇を――
「口はダメぇ!! ……ってアレ?」
―
――
―――
そして今に至る。
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