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「戻ってきたんだよ!」
「何をサラッと……」
もっと感動的な何かが欲しかった。その何かは具体的に出てこないが。
「ただいま! そら!!」
そう言って、また笑う涼香。
……いまいち状況が理解できないが――
「おかえり。涼香」
「あ! 早く学校行かないと遅刻しちゃうよ!?」
……お前が時間を無駄に使ったんじゃねぇか。
「……涼香! 着替えるから出てけ」
俺は寝間着に手を掛けて着替える体制を取りながら涼香を空いてる手で追い払った。
「しょうがないなぁ…… じゃあ外で待ってるから、早く来てね」
と言って涼香は隣の家に窓から移動した。 なるほど……。 そうゆうことか。
「不法侵入だぞ」
涼香に気付かれないように独り言を言った(聞こえるとうるさいから)。
「遅いー!」
俺が制服に着替えて外に出ると、涼香が俺ん家の塀に寄り掛かって待っていた。
「悪いな。よし、行くか」
「うん!」
そうして
俺達は肩を並べて歩き出した。
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