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衝撃的すぎる自己紹介に何も発することが出来ず、ただ瑠李ちゃんを見つめ返した。
肩下まで伸びたユーリと同じ黒髪に、くりくりの大きな目。
適度にふっくらした唇と、スッと通った鼻筋。
きっと高校でモテているだろうと簡単に想像がつくくらいの美人で、写真よりも実物の方がキレイさが際立っている。
ユーリの妹だと誰も疑う余地もないほど、美男美女兄妹だ。
「聞いてます?自信がないならさっさと別れた方が傷も少なくて済みますよ?」
片方の口の端だけ上げて笑う笑い方に、上から目線の話し方までユーリそっくりだ。
そう思ったら、一気に肩の力が抜けた。
「初めまして瑠李ちゃん。雲母ナオです。先に言っておくけど、私が大人しく試されるだけの女だと思わない方がいいよ?ユーリの妹さんだからって、まだ高校生だからって、挑まれた勝負には全力で立ち向かうし、負けるつもりもないから」
ユーリで鍛えられている私に、元彼女だろうと妹だろうと何も怖いものはないのだ。
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