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ボスッと私の膝がユーリの股間にヒットすると同時に、「うっ」とくぐもった声が首筋から聞こえた。
「おっ……お前なっ」
「シッ。静かにして。瑠李ちゃんが起きるでしょ?」
眉を寄せ、壁に添って下がっていくユーリを残し、最初の目的であるタオルケットを取りに自分の部屋へと戻った。
ベッドに畳んであったタオルケットを抱え廊下に出ると、背中を丸めてうずくまるユーリの姿に、さすがに心配になって声を掛ける。
「ごめんユーリ。大丈夫?」
「……大丈夫、に見えるか?」
「だってユーリが――ッ」
悪いでしょと言う前に、口をユーリの唇で塞がれてしまった。
隙を見せた獲物に襲いかかる肉食獣のような勢いに、そのまま廊下にペタンと腰を着けてしまう。
「……ん……っ」
今度こそ逃さないとばかりに、ユーリの手は私の後頭部をがっちりと押さえ、呼吸をすることさえも許してもらえない。
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