第3章  何の勘違い?(続き)

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だが、今回の現場監督は、なかなかの如才ない人物。 「あぁ、先生。お疲れ様です」 そして、「順調ですよ」とにこやかに迎えてくれ、 早速、現場へ案内してくれた。 だが、この仕事に就いて10年余り。 現場に私が顔を出して、喜ぶ職人はまずいない。 いや、むしろ 面倒とか、厄介とかしか思われていないのは分かっている。 だから、仕事の邪魔にならないようにするのは当然のこと、 やむを得ずダメ出しをする時も、 かなり丁寧に、下手に出て頼みこむ。
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