BIGBOSSの帰還その2

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BIGBOSSの帰還その2

仲間達の視線は、ミラーからBIGBOSSへと移った。この男がBIGBOSS、俺達のボス、そう考えているだろう。ボスの言葉を聞いた後、気を失ったミラーを運ぶようオセロットが指示し、オリバーとディビッドがミラーを部屋に連れて行った。 「ボス…」思わずレナードは口にした。9年ぶりのボスは俺の事を覚えているのか、この部隊の居心地は悪くないか、いろいろ考えているとボスが口を開いた。 「レナード。待たせたな。」 ボスは俺の事を覚えてくれていた。そして1番言って欲しかったことを言ってくれた。あまりの嬉しさに、涙目になってしまった。それに気づいたのか、ボスは「ほら。男なら泣くな。」と泣いた男の子を励ますみたいに言ったので、どうにか涙をこらえた。 オセロットが他の仲間にも挨拶するようボスにいい、ボスは他の仲間達に挨拶して言った。仲間達は最初は緊張していたが、いつの間にか緊張が解けたらしく、挨拶の後、レナードに「ダイヤモンド・ドッグズに入隊して正解だった」と言った。 その後ミラーを運びボスと挨拶を交わしたオリバーとディビッドがレナードのもとに戻ってきた。 「副司令の様子は?」レナードは聞いた。 「命に別状はないだと。数日安静にすれば回復するらしい」「無事で良かった…」オリバー、ディビッドが言った。「ところでさ…」「あれがボスか!写真よりずいぶんムキムキだなぁ!短時間でどう鍛えたんだろな!しかも今日からボスがCQC教えてくれるんだろ!最高だな!」 オリバー…やっといつもの調子に戻ったか。やれやれ…レナードはちょっと安心した。てかCQCなら俺が教えたんだが…「ボス直伝」がいいのかな。ボスとボスの師匠が編み出した格闘術だもんな。 そう思ってると比較的消極的なディビッドも「ボスとCQC…ボスとCQC…」と、嬉しそうだった。 ボスに部隊について説明してるオセロットも「あんたも人気者だな」とボスに言っていた。ボスも苦笑いだ。 この日、戦場の犬だった部隊は、ダイヤモンドの犬(ダイヤモンド・ドッグズ)になった。
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