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「そんな時にさ、ちょうど、文化祭実行委員に坂崎さんと一緒になって。
俺、なんか生まれて初めて、学校行事っていうものに興味を持ったんだよね」
そして、手の中で埋もれるように包んでいたカップをそっと口に運び、
一口紅茶をすすってポツリと言う。
「なんかあの頃、毎日がすごく新鮮だったんだ。
お蔭で、帰宅部になったけど、高校時代は楽しかった。
ただ、それが恋だったとは、気付きもしなかったんだけどね」
そっか……。
そこまで話してもらって、私は、小さく会話を切った。
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