第1章

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耐性を少しつけてはおいたが、毒は毒。気が抜けるか青年がバカなことをしようとしないかぎり歌わない。……多分。 その後青年は彼女が浮気していて、その浮気相手と外国に行ってしまったのを知ると、途端に寝る暇も無く仕事をしだして…痛々しかったのでやっぱり気絶させた(強制睡眠)。 ーーー*ーーー*ーーー 「やっぱりその人間って呼び方は変えて欲しいなー」 青年が突然言い出したことに人魚は首をかしげた後、頷いた。 「人間って言ったら種族全部だもんねー」 しかし、他になんと呼ぼうか? 「人?」 「たいして変わってねぇ!」 「少年?」 「いや、俺もう30手前よ?」 「青年?」 「いや、まぁそうだけど…」 「友人?」 「………」 ………… 妙な沈黙に人魚は青年を見た。なんだか震えている。そんなにダメだったか?しかし青年が言ったのはダメだしじゃなかった。 「俺のこと友人って思ってくれてるの!?」 人魚はその言葉に友人と思ってなけりゃわざわざ人間の前に現れたりしないよと言いたかったが、とりあえず爽やかな笑顔でこう言っておく。 「俺達友達だろ!」 「私って言いなさい!」 容赦無くチョップされた。 「お前はお母さんか!」 「違う、せめてお父さんだ!姫は女の子でしょうが!」 「いいじゃんか!ネタ的な!」 「どこからそんなこと習ったんですかこの子は!」 「なにこのお母さん!」
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