2章

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「ええと…じゃあ今から授業始めます。人に教えるのはあんまり経験したことないから、解りづらかったら質問してね。」 自分で持ってきたプリントを配り、説明を開始する。 「まず魔法とは、マナという魔力の源を消費して行使するものだっていうのは知ってるよね?このマナはどこから来るかというと…プリントを見て、わかる人いる?」 「はい!人の心臓の真下に小さな臓器があって、そこからマナが作られています!」 「正解!この臓器は魔臓器って呼ばれていて、マナを作り出す大事な臓器なの。この臓器が作り出したマナは、人の体内を血液と同じように身体中を循環していってるんだけど、循環するときに通っているのは血管ではないの。」 「プリントにかいてあります!魔菅ですよね?」 「そうそう。この魔菅を通って身体中をぐるぐる回っているの。言うなれば魔臓器と魔菅はマナ版の心臓と血管って考えてくれれば良いかな。この二つは人間以外の生き物…例えば木とか犬とかにもあるんだけど、人間は比較的優れてた魔臓器と魔菅を持っていると言われているんだよね。因みに同じ人間でも魔臓器と魔菅には個人差があるって、知ってた?」 「知らなかった!」「まだ魔法の実習はしてないから、わかんないよねー」 「そっか、みんなまだ中等部1年だから実習はまだなんだね。2年生になったら剣術とか薬学も含めて実習するんだけど、その時に魔臓器と魔菅がどれくらいか計測するからわかるはずだよ」 「個人差って、どんな差があるんですか?」 「そうだなあ。魔臓器は人によってマナをどれだけ早く作れるかに差が出てくるの。魔臓器は魔菅と比べて個人差が出にくいって言われてるんだけど、魔菅はそうじゃないの。プリントを見てくれる?」 生徒達が一斉にプリントに視線を落とす 「魔菅は太さに個人差が出てくるんだけど、太ければ太いほど良いとされてるの。理由は体内で循環するマナの量が多くなる…つまり蓄えられる量が増えるのと、一度に流すマナの量が増えるからなの。狭い道だと大勢の人が通りにくいでしょ?それと一緒で、魔菅が細すぎるとマナの通りが悪くなって魔法の生成に時間がかかるの」
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