1人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわあああああああああ」
「きゃあああああああああ」
それでも残った生徒と教師たちが校門の前にたどりつき、学園の壁の外にいた消防隊員と警察官たちとにお互いの姿を確認する。
「早くなんとかしてぇ!」
「助けて!助けて!」
「"スライム"が!"スライム"が!」
「みんな殺される!早く!」
「ちょっと下がって!発砲して破壊します!壁から離れて射線上に入らないで!」
校門の前に集まった生徒と教師たちが壁から離れる。
学園の壁の外にいた警察官たちが拳銃を壁に向けて構えた。
「撃てーーーーーッツ!!」
警察官たちが一声に壁に向かって発砲する。
「パン」「パン」という音がして硝煙のにおいがあたりに立ち込める。
しかし壁の直前で全ての銃弾が止まってそのまま地面に落ちた。
「くそっ、陸上自衛隊に連絡してあの"スライム"を駆除するように言え!!」
「陸上自衛隊にも連絡いれました。戦車と救助用のヘリがこっちに向かっています。中の皆さんはいったんあの"スライム"から距離を取って逃げ続けてください!」
「そんなこと言ったって!ああっ、こっちに来る!」
「うわああああああああ!」
警察官、消防隊員、やじうまたちが見ている前で次々に"スライム"が身体を伸ばし、生き残った生徒と教師を捕食していった。
「くそっ!なんてことだ!!」
警察官たちが自分たちの無力さを痛感した。
そして、数十分後にはあたりがほとんどスライムで満たされ、全ての教師、生徒が捕食された。
"スライム"は急に忽然と姿を消し、壁も上空の円の文様も消えた。
学園内に残ったのは、白骨化した生徒と教師たちの遺体であった。
tw○tterとy○utubeには、そのとき学園内の生徒が撮影したスライムの動画がまだ残っている・・・・・
最初のコメントを投稿しよう!