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「あっ、でも、ひと月ずっとじゃなくて大丈夫。
優子や朱里の所にも行けると思うから……」
しかしそれには、少し不満げな声が返ってくる。
「そんな遠慮なんか要らないよ。俺は、むしろ香奈といられて嬉しいし」
その上、今夜はなるべく早く仕事を切り上げて、持って行く荷物を
一緒に運んでくれるという。
ありがとう。
素直に、この言葉しか浮かばなかった。
そして、そんな彼の言葉に心がすごく落ち着いて、
ようやく安堵の息が零れ出た。
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