第10章  臨時同棲

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「香奈、今夜はいい?」 「うん。でもその前に、ちょっとだけ聞きたい事があるんだけど」 「うん、何?」 しかし、口ではこう言いつつ、彼は早くもモードに入ったらしく、 私の頬や首筋に軽くキスを落としてくる。 「冷蔵庫の中の物、勝手に使ってもいい?」 「うん。何でも好きに使って」 「洗濯もしていい?」 「うん。好きなだけして」 「お掃除も勝手にしてもいい?」 だが、それまで、聞いているのかいないのか、 アチコチに小さくキスを落としていた彼が、はたと私に向き直った。
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