第1章

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容姿端麗、才色兼備、天香国色、 文武両道、傾城傾国、高嶺之花 麗香をほめたたえるためにある言葉たち。 彼女は誰にでも好かれ、 やることなすこと素晴らしく、しかしながら人の恨みを買ったりしていない。 上司からは信頼をおかれ、 お局状態の女性からも愛されて、 後輩からは憧れを抱かれている。 媚もせず、鼻に掛けることはなく、 しかし謙遜しすぎるわけでもない。 自分に対する評価が適切で、 その自信がさらに彼女を高め輝かせているのかもしれない。 麗香は誰から見ても素晴らしい女性であった。 ただ麗香は心から気を許して話すことのできる友人がいない、 とときに感じることがあった。 友人とは一緒に遊ぶことも飲みに行くこともあるが、 何かあったとき、いのいちばんに自分に相談してくる友人はいない、 そう感じていたからだ。
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