第1章

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目を開けると、そこは真っ白な世界だった。 何もない、何も聞こえない。 ふと目の前に、一人の女性が現れた。 まだ意識が朦朧としているせいか、誰かのかはっきりとは見えなかった。 だが、1つだけ言えることは、 その女性は、 笑っていた。 穏やかで、自分を優しく包み込んでくれるような、 温かい笑顔だった。 自分もその笑顔につられて、一緒に笑った。 楽しかった。 しかも、どこか懐かしい感覚だった。 誰と笑った? どこで笑った? 思い出せない。 でも今はそんな事どうでも良い。 いつか思い出せる筈だ。 彼女とずっと笑っていれば。 そう思った瞬間、突然世界が暗転した。
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