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Aの証言。
「金髪で、細面のととのった顔をしている。ぱっちりした目が特徴的だったぜ。でも、ちょっとキツい感じがして近寄りがたいなあ」
Bの証言。
「ちょっとふっくらした体型の女の子だったよ。カピパラみたいな優しい瞳が印象的で、あと、唇の右下にある小さいほくろが色っぽくてよかった」
Cの証言。
「スレンダーすぎて胸もともスレンダー。残念だー。けれど、近ごろじゃ、こういう女の子のほうがモテるんだろ? あと、艶のある黒髪がきれいだったね。思わずさわりたくなったよ」
次に、A、B、Cの三人を一箇所に集める。そこに箱を一つ用意し、彼らに少女Nについて再び証言してもらう。
さて、彼らは箱の中=少女Nだと理解している。が、彼らの知る少女Nはそれぞれ違う。つまり、証言の不一致が起こる。
ところが、箱の中=少女Nのため、箱の中=Aの証言、箱の中=Bの証言、箱の中=Cの証言という式が成立する。すなわち、Aの証言=Bの証言=Cの証言という式が成り立つ。
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